医療倫理が問われる場面についてご紹介いたします。

■医療倫理が問われる場面

医療倫理が問われる場面についてご紹介いたします。

終末期医療は医療倫理が問われる場面といえます。患者が終末期の状態であるという決定は、医師を中心とする複数の専門職種の医療従事者から構成される医療チームが行います。終末期での治療の開始、中断、変更、中止などは、患者本人の意思決定を尊重優先とし、医学的な適切性を加えて医療チームによって慎重に判断しなければなりません。可能な限り、痛みやその他の苦痛となる症状を緩和し、患者と家族等の精神的援助も含めた総合的な医療及を行うことが望まれます。もちろん、積極的安楽死や自殺の幇助に類する行為はいっさい行わず、治療行為の中止を求める患者の意思表示がどの時点であるのかが重要な要件となります。更に、患者の口頭による意思表示不能、又患者の正常な判断ができないような状態では、患者の事前の文書による意思表示を確認することも非常に重要です。
患者本人の事前の意思表示がない場合でも、患者の意思を推定する家族の意思表示があればよいとする意見もありますが、この場合には、家族の推定の根拠となる情報を充分得ておく必要があります。最優先は患者ですので、医師は患者の家族とよく相談して、どの方法が患者にとって最善であるかを熟考します。看病する家族側の思いも複雑な状況に置かれているので、医師は医療倫理の立場で困難な判断を行わなければならないのです。

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